Gene Over│Episode4人間の尊厳 08祈り

 ケルセイの人々が急に慌しく動き始めたので、リフィーシュアは不審に思った。レイトアフォルトとディールティーンによって見知らぬシレホサスレンの機関などに置いてきぼりにされた一行は、彼らが戻ってくるまで何をしていればいいのかすらわからないまま無為に時間を過ごしている。
「何だか騒がしいわね。何をそんなに慌ててるんだか話してる内容もわからないし…何だかストレスの溜まる所だわ」
 リフィーシュアはそう言って隣の妹を見遣ったが、唯一彼らの言葉を理解しているセフィーリュカも、忙しそうに立ち回る彼らに尋ねに行くほどのことは出来ないようだった。星間通訳のニーセイムはセフィーリュカに対して友好的な態度をとったが、他の者達はどうだかわからない。院長のユグルを始めとして、ケルセイの人々は突然の客人である自分達を決して歓迎してくれていないように思われる。プロティア人がエルステン人に嫌われているというのは有名な話だが、シレホサスレンの人間にも嫌われているというのは聞いたことがない。彼らはセフィーリュカ達プロティア人だけでなくエルステン人―人ではないが―であるフェノンのことも奇異の目で見ているような気がする。シレホサスレンの人というのは、基本的に他星の人間に見慣れていない、そんな印象を受ける。
「レイトさんも遅いね。私達いつまでここにいなくちゃならないのかな?」
 セフィーリュカはそう言いながら頬杖をつき、机の上に置いたムーンを何の気なしに軽くつついた。その瞬間、灰色に変わっていたムーンの瞳がはっきりとした黒色を呈したので、その場にいた全員が驚いた。ムーンは頭の上のプロペラを回し始めるとそのままふわりと机を飛び立って元のようにセフィーリュカの周囲を旋回した。
「あ、あたし確かにそれ撃ったよね?修理もしてないのに何で動くの…?」
 とっさに近くにいたシェータゼーヌの後ろに隠れたフェノンが恐る恐るムーンを覗き込む。セフィーリュカがムーンの口元を見てみると、フェノンに撃たれたはずの傷が嘘のように消えうせていた。
「自己修復機能でもついてたんじゃないか?天才科学者が作ったんだろ、それ?」
 相変わらず恐がって自分の後ろから出て行こうとしないフェノンを呆れ顔で見ながら、シェータゼーヌが言った。
「まあ、直って良かったじゃないの。でも、急にレンティス少佐を襲ってきたからフェノンちゃんが撃ち落したわけでしょ?また同じようなことしないかしら…」
 リフィーシュアは不信気にムーンを睨んだ。セフィーリュカはあの時の状況を思い出して首をひねった。
「そういえば、どうしてあの時ムーンはレンティス少佐を襲ったりしたんだろう…私を守るための行動じゃないと思うんだけど。それに、一度私を守ろうとして無力化し…」
 セフィーリュカがそこまで言って何やら考え込んでしまったので、リフィーシュアは妹に声をかけた。
「セフィー?どうしたのよ?」
「ううん…。あの時…ムーンが動かなくなった時も動き出した時も…ルドがいたなあ、と思って…」
 どうして今まで思いつかなかったのだろう。色々なことが一度に起こりすぎてルドのことまで頭が回らなかったのだろうけれど、よく考えてみると彼はムーンを自由に扱っていたように思える。彼は一体―。
「プロティアで消えちゃったあのお兄ちゃんのことでしょ?あたし、あの人のことでちょっと気になることがあるんだよね」
 フェノンが身を乗り出すようにセフィーリュカを見上げる。セフィーリュカは続きを促した。
「あのね、あの人多分…あたしと同じ…」

 ガタガタガタッ

 フェノンの言葉は突然の大きな揺れによって遮られた。
「何…地震?」
「馬鹿な、ここは地面の上じゃないんだぞ」
 年長のリフィーシュアとシェータゼーヌはそんな会話を交わしつつ、セフィーリュカとフェノンをとりあえず机の下に避難させた。断続的な揺れがしばらく続く。それがおさまったかと思った次の瞬間、轟音と共に何かが直撃したような衝撃がケルセイ全体を襲った。
「きゃあああっ」
 机の下で小さくなって身を抱いたセフィーリュカをフェノンが覆いかぶさるように衝撃から守った。揺れによって出口が封鎖されるのを恐れたシェータゼーヌはドアを開け放ったところで衝撃に襲われたのではじかれるように床に倒れ込んだ。リフィーシュアは机の下の二人に大丈夫だと言って手を伸ばしたところだったので突然の衝撃によって机の角に顔面をぶつけてその場にへたり込んだ。
 衝撃は一度きりで、その後一瞬嘘のように静かになったが、廊下から聞こえてくる人々の慌てふためいた声は更に増した。
「いてて…」
 床に叩きつけられて全身が痛んだが、シェータゼーヌはゆっくりと起き上がり、そのまま部屋の外の様子を窺った。特有の白装束のような制服を纏ったケルセイの構成員が青い顔をして右往左往しているのが見える。いち早く衝撃から立ち直ったフェノンも見せ前の瞬発力で机の下から抜け出し扉から顔を覗かせている。
「姉さん…大丈夫?」
 セフィーリュカは鼻を押さえている姉に声をかけた。彼女はセフィーリュカに大丈夫、と言って立ち上がったが、その目には僅かに涙が浮かんでいた。痛さというより悔しさだろうか。ムーンに続いてセフィーリュカも机の下から這い出したところに、ニーセイムが飛び込んできた。
「皆さん、ご無事ですか?」
 見知らぬプロティア人達を客人として唯一迎えてくれた彼女は全員の無事を確認すると安心したように胸を撫で下ろし、大げさと思われるほどに空中で何やら印を結ぶと、神への感謝を口にした。
「今の揺れは何なの?何が起こってるんです?」
 リフィーシュアが少々苛立った様子でニーセイムに問い詰める。彼女は落ち着いた様子で話し始めた。
「大きな危機がこの宙域を飲み込もうとしています。それは他でもない、私達ケルセイが引き起こしたもの。あなた方がそれに巻き込まれる必要はありません。きっとレイトもそう言うでしょう…早くお逃げください」
「突然そんなこと言われても…私達はディールさんの船に乗せてもらってここまで来たんです、逃げる手段なんて他に…」
 セフィーリュカの言葉を遮り、ニーセイムは廊下の向こうを指差した。
「6番ブロックにフォルシモ博士が乗っていらした船が停泊しています。彼は先に向かわれて準備をなさっておいでです、皆さんも急いで」
 そう言ってニーセイムはセフィーリュカに6番ブロックまでの道順を示した地図を手渡すと、扉から廊下に出た。目を細め、窓から遥か遠い宇宙を見遣る。
「お爺様の話によるとこのケルセイが第二波を受ける予想時刻は2014…もう時間がありません。ロズベルの、神の怒りを静めるために、我らは祈りを捧げなければ…」
「祈る?そんなことであの宇宙船を止めるつもりなのか?」
 科学の力で出来たこの金属の要塞の中で何を非科学的なことを言い出すのか。自分の腕時計が1956を指していることを確かめながら尋ねたシェータゼーヌに、ニーセイムは表情を曇らせた。
「言わないで下さい、ノアフェリデス(神を持たぬ方)。私達、力を持たぬ人間にはそれしか出来ないのです。それが神の遺物を盗掘し、我が物顔で使っている私達への罰…」
 あまり自然ではないプロティア語で語られたうちの半分も、シェータゼーヌにはわからなかった。もちろん、セフィーリュカやリフィーシュアにも。フェノンに至っては既に人工脳内へ流れ込んだ文字情報を意味ある言葉として新しく再構築しようともしなかった。つまり悪く言えば聞き流していた。
「私はもう行かなければ。あなた方もお気をつけて。また生きてお会い出来ますように祈りましょう…トルターテゼムアルセイト(アルセイトの御名において)」
 ニーセイムは目を瞑り小さく祈りの言葉を皆に捧げると、踵を返して走り去った。白の修道着のような衣服を纏った姿が徐々に小さくなっていく。それを静かに見送っていた一同は、床から響き始めた揺れで我に返った。
「何だかよくわからないけど、とりあえず今は彼女の言うとおりに逃げた方がいいみたいね。行きましょう」
 リフィーシュアの言葉に他の三人が頷く。セフィーリュカはニーセイムから受け取った地図を開き、彼女が去った方とは真逆の方向を指差した。横から一緒に覗き込んだムーンが内部で機械音を発し、先頭に立つように廊下を進み始める。
「地図を読み取ってくれたみたいだね。あたしよりもよっぽど優秀みたい。なんだか悔しい…」
 走り出しながら、フェノンがぽつりとセフィーリュカに呟いた。
 6番ブロックへ向かう途中で何度か、跪いて厳かに祈りを捧げている女達を目にした。彼女達は一様に白い服を身につけ、順番に見たこともない舞いを踊りながら彼女達が唯一神と信じるものの名を叫び、歌っていた。


fia savesta ra su ba ceg la arsehit aln sot y paz
 全てを愛し、全てを憎んだアルセイトへ唄を贈ります

fia er wiee momona gandoo elq dieshelvei ofberd nare ku
 宙の果てを突き抜けてやって来たあなたを目にして
elq vol stalt feee jor y recceca
 恐ろしくも羨むような気持ちを抱いたことは忘れない
fia er wiee momona gandoo elq tilledard y tzagie ry
 雨の如く光を灌ぎ、風の如く心を奪われ
elq vol stalt feee yor y recceca
 恐ろしくも羨むような気持ちを抱いたことは忘れない

noe je thwolio tzakie merasv
 虚構と呼ばれる静寂の中で
fia ophael ye phesc gandoo muntt wee
 私はただ、声を求めて耳澄ます
fia elq ophaela gandoo munttea...
 あなたの声が聞こえた…


 彼女達の声はどれも同じ高さで、自己を失ったように曇り死んだ瞳は虚空を見ていて定まらない。
「私、シレホサスレン人を見るのは初めてなんだけど…何だか奇妙だと思ってしまうのは偏見かしら」
 ふと立ち止まり、リフィーシュアが彼女達に聞こえないよう小さな声で言う。その声は恐ろしいものを怯えて語るようにひっそりとしていた。
「プロティアにはあんなことする人いないもんね…。存在することを証明されていないものにお祈りをして、何か意味があるのかな…」
 セフィーリュカもやや不審気に眉を顰めている。姉と違って初めて宇宙に出た彼女は、新しい文化に触れてどういう対応をしていいものか計りかねている。異様なものに首を傾げる姉妹を見たシェータゼーヌは溜め息をついた。
「俺から言わせてもらえば君達の方が不思議だよ。カナドーリアにだって、シレホサスレンほどじゃないが神を信じる人間はいた。そういうものをはなから意識しないで生きていけるプロティア人は、他の星の人から見たら異質さ」
 新しい概念に、姉妹は驚いて顔を見合わせた。フェノンも不思議そうに顔を傾げている。
「(『神』って何のことなんだろう?アダムやイブのデータにはもちろん登録されてない…博士も知らない言葉?そんなのあるはずないよね。人間の思考って訳わかんない)」
 フェノンは自身が創造主であるコアルティンスに向けている絶対の信頼という感情が、人間の持つ神への信仰に似ているものであることをまだ理解出来ていなかった。

 6番ブロックという文字をセフィーリュカが確認した時、ムーンは先導することを止め、彼女の周囲を再び旋回し始めた。重い鉄の扉を開けると中から生暖かい風が吹き出してきた。空調機が真正面に見え、それが低い音で唸っている。薄暗い中に足を踏み入れるとどこかから宇宙船のエンジン音が聞こえたので空調機に向かって鉄の手すりへ近づいてみると、眼下に黒い宇宙船が見えた。
「あれは…アロースティル!」
 フェノンが、第七研究所で見覚えのあるコアルティンスの愛機の名前を叫ぶ。その声に答えるように、持ち主がハッチから顔を出した。
「無事で良かった。さあ早く乗って下さい、すぐにここを出ます!」
 手すりの横の階段を下りハッチをくぐると、既に発進準備は整っているようで数々の機械が音を立てていた。民間弱武装船アロースティルは流線型のスマートな外観と違い船内は四人が連れ立って乗っても十分に広々としていた。フェノンは勝手を知った様子で三人を艦橋まで導いた。がらんとした艦橋内で燃料の再チェックをしているコアルティンスにフェノンが驚いて声をかける。
「博士、もしかして研究所から一人で来たの?他の人間は忙しくて無理でも、ノルディナかエンバイトあたりを連れてきてると思ったのに」
 ノルディナとエンバイトというのは軍に所属せず第七研究所に残って雑務をこなす役割を持った特別仕様のヒュプノスであり、No.21女性型ノルディナは航宙に特化していて操舵系統を自動的に操る力を持ち、一方のNo.38男性型エンバイトは船外活動を主目的に作られていて宇宙船の故障などの事故が起こった際、連邦に存在するどのロボットよりも精確な修理をこなすことが出来る。そのどちらのヒュプノスも連れていないということは、コアルティンスは一人でこの、小型とは言えない宇宙船を操縦し、管理してきたことになる。
「ノルディナは研究所の臨時電力補給作業に参加しているし、エンバイトは定期調整中なんだ。こっちも急ぎの用だったから一人で来るしかなかったんだよ」
 そう言いながら、彼はてきぱきと発進のための最終点検を続けた。
「航宙士がいないのなら、私が引き受けるわ。私、これでも旅客船の航宙士なのよ」
 リフィーシュアは操縦桿を見て自分に操縦出来る様式であることを確認すると申し出た。
「こっちの計器は周辺の様子を探るレーダーか?見ているだけでいいなら…引き受ける」
 あまり乗り気ではなさそうだが、シェータゼーヌはコアルティンスの顔を見ずにそう言った。フェノンは所在なげにしていたセフィーリュカのところへどこからともなくヘッドホンを持って来ると、彼女にそれを差し出した。
「はい、お姉ちゃんも手伝って」
「え?これ…どうすれば…」
 戸惑うセフィーリュカの手を引くと、フェノンはセフィーリュカを通信席に連れて行った。
「セフィーお姉ちゃんは誰よりも言葉を知ってるから、通信士にはうってつけでしょ?」
 星間通訳は通信士とは少し役割が違う。セフィーリュカは通信機の使い方なんて知らないし、他の船に遭遇した時にどう対応すればいいのかもよくわからない。困惑して姉を振り返ると、姉は微笑んで頷いた。
「大丈夫、あんたになら出来るわ。私がフォローしてあげるから、通訳になるための練習だと思って、軽い気持ち座ってなさいよ」
 セフィーリュカは頷いた。姉がこんなに頼もしい存在だなんて今まで思ったことがなかった。母と似た面立ちながら性格は少し異なり、どちらかと言えば厳しくて恐いと思う方が多かった。それは、父のいない家で長女として立派に振舞おうと気負っていたことも影響しているのだろう。そんなに意識して恐がることはなかったけれど、無条件に優しい母と父に似て優しくておおらかな兄、この二人と比べてしまうと心の奥底でやはり恐いと感じていたのかもしれない。
「ありがとう…姉さん」
 フェノンが通信機の電源を入れる。それを見てセフィーリュカはヘッドホンを装着した。付属しているマイクの位置を調節する。フェノンは緊張している彼女の横に腰掛けた。周辺機器を操作してくれるらしい。
 全員が席についたのを確かめて頷くと、コアルティンスは戦闘を司るブースに座った。攻撃することはないにしても、この状況では防御系統をきちんと操作する必要が出てくるだろう。
「早速出発しましょう。ニーセイムさんの話が本当なら第二波が来るまであと五分しかない」
 コアルティンスもニーセイム自身から脱出の要請を受けていたようだ。彼の声に応えるように、リフィーシュアが宇宙船のエンジンをふかした。
「いつでも発進出来るわよ。ところでこの格納庫の隔壁はどうやって開けるのよ?普通は外に誰かオペレーターがいるものじゃないの?」
「遠隔操作で開くように設定を変えてあります。フェノン、非常用多目的レバーの三番を引いて」
「了解」
 フェノンはすぐに言われた通りのレバーを見つけると、両手でそれを引いた。艦橋全面を覆うほど大きな強化ガラスの前方で、隔壁が確かに開いていくのが確認出来た。
「隔壁全開までの秒数をカウントして。ゼロカウントと同時に発進するわ」
 リフィーシュアはシェータゼーヌを振り返った。彼は急いで自分の周りにある数十の計器の中から隔壁開放を示すものを探し出すと、カウントを開始した。
「隔壁全開まで、十一、十、九…」
 操縦桿を握り締め、リフィーシュアはカウントダウンを聞きながら心を落ち着けた。航宙士免許を取るとき、一番重要なのは発進の瞬間だと教官が言っていたのを思い出す。いつも仕事の時はそんなこと真面目に考えることはないのだが、今回は妙に緊張している。つい先日戦闘機に追い掛け回されてアスラが壊れてしまったことがトラウマになっているのだろうか。それともただ見知らぬ船の操縦を臨時でしなければならないからだろうか。いずれにしても同じこと。自分でやると決めたのだ。今更不安がるなんて、自分らしくない。
「三、ニ、一、〇」
「発進!」
 シェータゼーヌのゼロカウントと、リフィーシュアの声が重なった。その瞬間、リフィーシュアは躊躇うことなく操縦桿を引いた。アロースティルの黒い流線型の機体が同じく黒い宇宙に溶け込むようにケルセイから滑り出す。重力が一瞬消え失せたがコアルティンスがすぐに船内環境を整え、重力場を発生させたのでセフィーリュカはエレベータの着地の時のような感覚をコンマ数秒だけ味わい、すぐに馴染みの重力に身体が落ち着くのを感じた。
「エンジンに異常なし。重力場も正常に展開」
 計器を睨んでいたシェータゼーヌが報告するのを聞いて、リフィーシュアは胸を撫で下ろした。
 ほっとしたのも束の間、一同は一瞬でニ、三キロメートルは離れたと思われる灰色の要塞ケルセイに、赤い閃光が迫るのを強化ガラス越しに見た。その光は音もなくケルセイに近づくと、その下半分に思い切り衝突した。発光と共に頑丈な金属が溶けていく様子を直視出来ず、セフィーリュカは両手で顔を覆った。アロースティルはあの下半分のところから飛び出したのだ。 あと十秒脱出が遅れていたら直撃を受けて自分達は即死だったろう。
 セフィーリュカは漸く目を開けるとニーセイムのことを思った。彼女は無事だろうか。初対面でありながら優しく接してくれた星間通訳の女性。自分も彼女のようになれたら、と会話をしながらずっと思っていた。どうか無事であって欲しい。また再会して色々話したい―。
 その時セフィーリュカは少し理解した気がした。
 そうか、こういう時…。
 人は神に助けを乞うのだ。